2008年4月3日掲載


平成20年3月1日 「緑の循環認証会議(SGEC)」(「社団法人 全国林業改良普及協会)の定める諸規定の審査を通過し、認定を受けました。認定までの経緯

3月21日、以下の方々による審査委員会が開かれました。
(委員名)
・元東京大学教授・農学博士 山根 明臣 氏
・元東京農業大学教授・農学博士 河原 輝彦 氏
・木構造振興株式会社専務取締役・農学博士 西村 勝美 氏
・東京農工大学教授・農学博士 土屋 俊幸 氏
・(社)日本育種協会理事長 真柴 孝司 氏

(内容)
1.現地確認審査の結果を報告するとともに、SGECの定める「認定審査」基準事項に基づき設定した「審査要件」について審査内容を説明した。

2.提出資料、各作業の現地写真及び各作業の工程管理の仕組み、審査判定表による判定の内容等からいって、申請者は認定に値する事業体であるものと認められた。

(主な確認資料)
・認証林産物別・表示管理計画書
・SGEC認定事業体分別・表示管理体制表
・勘定式決算報告書
・設計図・仕様書、見積書・注文書・明細書等の帳票類
・アイ・ホーム株式会社HP:http://www.aihome-net.com/
・住宅建築の際の「保証期間及び保証内容」一覧

アイ・ホーム株式会社の審査における判定事由書

SGECの定める「認定審査」基準事項に基づき、「アイ・ホーム株式会社審査判定表」の10項目を審査要件とした。
  これら「審査要件」に基づいた「審査判定」を行い、審査委員会に諮ったところ、アイ・ホーム株式会社は、認定に値する事業体であるとして、判定された。
  なお、審査委員会により、下記の「向上目標」が付記された。

【向上目標】
1.認証林産物の分別・表示管理の徹底を図るため、関係職員に対し、分別・表示管理に関する十分な教育・研修を図ること。
2.認証林産物の取り扱いに関する記録類の保存に努めること。

基準1 経営の健全性

1-1/妥当である
持続的に事業活動を行いうる事業体であること。

  アイ・ホーム株式会社(宮崎県宮崎市佐土原町)は、平成2年に現代表取締役の田村寛治氏が設立したハウスメーカーである。宮崎県内を主な営業圏として、順調に事業活動を展開してきており、昨年の実績は、個人向けの新築住宅を101棟完工している。また、日本住宅保証検査機構から「JIO品質優良ビルダー」として認定されている。


1-2/妥当である
経営指標に照らし、財務状態が健全であること。

  決算報告書などにより、財務状況を確認したところ、経営状態は安定していると判断した。また、信用格付け機関「スタンダード&プアーズ」の《日本SME格付け-売上高10億円から100億円の非上場企業を対象とした信用格付け》で「aa」の評価を得ている。

基準2 認証林産物取扱の業態

2-1/妥当である
認証林産物を取り扱う事業体として、事業目的及び内容が適合していること。

アイ・ホーム株式会社は、宮崎県内を主な営業圏として、オール国産材(宮崎県産材)の在来軸組工法の注文住宅を掲げた地域に根ざした家づくり活動を展開しているハウスメーカーである。一級建築士事務所を併設し、設計から施工までの一貫体制を取り、品質向上に努めている。さらに、日本住宅保証検査機構(JIO)との連携により、長期20年保証継続60年保証を実現している。
  また、住宅産業の持続的な経営を念頭に、専属大工66名の技術向上、福利厚生の整備に力を注いでいる。
  以上のことから、事業目的は適合している。

2-2/妥当である
認証森林所有者・管理者または、認定事業体と反復継続して取引関係にあること。

  今回のSGEC認定事業体への取り組みは、既にSGEC認定事業体である宮崎市の㈱川上木材(製剤・木材販売)及びランバー宮崎協同組合(プレカット加工)と連携を取りながらの申請であり、これまでも継続的な取引関係があるとともに、今後さらに連携を強めていくためのものである。

2-3/妥当である
認証林産物の普及及び利用促進、新たな用途開発について意欲的であること。

  アイ・ホーム株式会社は、年間100棟もの新築住宅を完工している地域の有力ハウスメーカーであるとともに、「2050年型家づくりプロジェクト企画書」を作成し、「環境負荷の少ない家づくり」、ゼロエネルギー住宅を目指す」等の方針を示し、未来派思考で様々な工法開発に取り組んでいる。
  このような取組みを通して施主と信頼関係を築き、地域に根ざした家づくりを目指している。
  このような取組みは、自社のホームページを通じて広くPRしている。

基準3 分別・表示管理運営の体制

3-1/妥当である。
認証林産物の分別・表示管理に係る計画を立てていること。

  アイ・ホーム株式会社では、「認証材分別・表示管理計画書」を作成している。

3-2/妥当である
認証林産物の分別・表示管理を行う体制が整っていること。

  アイ・ホーム株式会社は、住宅部材の仕入れは、SGEC分別・表示事業体認定を受けた製剤所、プレカット工場と直接取引しており、同社の設計により発注された認定林産物は、直接現場に届けられ、在庫は基本的に生じない。また、主要構造材については、同社の定める方法にてSGEC認定事業体であるプレカット工場に直接納められ、そこで加工されて、建築現場に届けられ、これら工程において非認証林産物と混在する可能性はない。
  なお、「分別・表示管理体制」を整備している。

3-3/妥当である
分別・表示管理を担当する管理責任者を設置していること。なお、管理責任者に適正な研修を行っていること。

  アイ・ホーム株式会社では、SGEC認証に関する業務については、統括管理責任者を代表取締役・田村寛治とし、「分別・表示管理方針書」に基づいて、社員及び協力業者を対象として、年1回の「森林認証に関する教育プログラムを実施することとしている。

3-4/妥当である
伝票など帳票類を作成・保存すること。なお、認証林産物と非認証林産物のコード番号は明確に区別すること。

  現地確認により、伝票などの帳票類は適正に管理・保管されていることを確認した。
  「分別・表示管理方針」に基づいた「SGEC認証材に関する書類の取り扱い」の方針を作成し、適切な管理を行っている。

3-5/妥当である
定期的に棚卸記録などにより、保管数量の管理を行うこと。

  「SGEC認証材取扱いマニュアル」により、協力業者にも原料及び製品などについての定期的棚卸し記録の保存を要求しており、認証林産物の流通・情報の交換、開示に備える体制を取っていることを確認した。


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